体の不調、内科では異常なし。それはストレスのサインかもしれません

院長コラム

TOP > 院長コラム > 体の不調、内科では異常なし。それはストレスのサインかもしれません

院長コラム

体の不調、内科では異常なし。それはストレスのサインかもしれません

「胃が痛くて内科に行ったのに、検査では何も出なかった」 「頭痛が続いて神経内科を受診したけれど、異常なしと言われた」 「動悸が気になって循環器科に行ったら、心臓には問題がないと…」

そういった経験がある方、実はとても多いのです。体に確かな症状があるのに、検査をしても何も見つからない。そのとき多くの人は「気のせいだったのかな」「自分がおかしいのかな」と感じてしまいます。

でも、それは気のせいでも、おかしいわけでもありません。体の不調として現れていても、その根っこにあるのがこころのストレスだというケースは、医療の現場では非常によく見られます。

この記事では、体の症状と心理的ストレスの関係、そして「内科で異常なし」と言われた後にどこへ行けばいいのかを、さんメンタルクリニック院長・宇谷悦子がお伝えします。

「内科で異常なし」が意味すること

検査で異常が出ないのは、悪いことではありません。大きな病気ではないとわかった、という点では安心できる結果です。

ただ、体の不調は確かに存在している。その事実は変わりません。

「検査で出ない=原因がない」ではないのです。内科的な検査で測定できるのは、主に臓器の形や血液の数値です。神経系の微妙な乱れや、ストレスホルモンの影響、自律神経のバランスの崩れといったものは、通常の検査では数値として出てこないことがほとんどです。

「精神的なものかも」と内科医に言われた経験がある方もいるかもしれません。それは、「気のせい」という意味ではなく、「こころと体のつながりから来ている可能性が高い」というメッセージです。

ストレスが体に出る、よくある症状

こころのストレスが体の症状として現れることを、医学的には「心身症」や「身体化」と呼びます。代表的な症状をご紹介します。

消化器系

  • 胃の痛み・むかつき・吐き気
  • 下痢・便秘が繰り返す(過敏性腸症候群)
  • 食欲がなくなる、または食べすぎてしまう

循環器・呼吸器系

  • 動悸・息苦しさ・胸の圧迫感
  • 手足のしびれ・冷え
  • 過呼吸が起きる

頭部・神経系

  • 慢性的な頭痛(特に緊張型頭痛)
  • めまい・ふらつき
  • 耳鳴り

全身症状

  • 慢性的な倦怠感・だるさ
  • 睡眠の問題(寝つけない・早朝に目が覚める・寝ても疲れが取れない)
  • 原因不明の体重減少・増加

これらはすべて、ストレスや自律神経の乱れが引き起こす可能性があります。「複数の科を受診したが、どこでも異常なし」という場合は、特に心身のつながりを疑う必要があります

なぜストレスは体に症状を出すのか

少し医学的な話をすると、ストレスを感じたとき、脳は「危険な状態だ」と判断して自律神経や内分泌系(ホルモン)を通じて全身にシグナルを送ります。

短期間のストレスなら問題ありませんが、慢性的にストレスが続くと、このシグナルが出っぱなしになり、体のさまざまな機能に影響を与え続けます。胃腸の動きが乱れたり、心拍が不安定になったり、筋肉が緊張しっぱなしになったり。

こうした状態が続くうちに、うつ病や不安障害などのこころの疾患へと発展することもあります。体の症状は「こころが助けを求めているサイン」として受け取ることが大切です

厚生労働省も「こころの健康」に関する情報を公開しています:

こころの健康について(厚生労働省)

内科で異常なしと言われたら、次はどこへ?

「内科で異常なし」と言われた後、多くの方が「じゃあどうすれば…」と途方に暮れます。ここでお勧めしたいのが、心療内科・精神科(メンタルクリニック)への相談です。

「精神科」と聞くと、「私はそこまでじゃない」と思う方もいるかもしれません。でも、精神科・心療内科は重症の方だけが行く場所ではありません。体の不調を入り口に、ストレスや睡眠の問題、気分の落ち込みなどを診療するのも、心療内科の大切な役割です。

心療内科ではどんなことをするのか

初診では、現在の体の症状についてはもちろん、最近の生活の様子、ストレスに感じていること、睡眠や食欲の状態などをゆっくりお聞きします。

必要に応じて、自律神経の状態を評価するための問診票や簡単な検査を行うこともあります。「話すだけでいいの?」と思われるかもしれませんが、その「話す」こと自体が診断と治療の出発点になります。

治療は状態によって異なりますが、薬物療法(睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬など)、生活指導、カウンセリングなど、組み合わせて対応します。

「受診のハードル」を下げるために

市川市・浦安市・船橋市・江戸川区エリアに住まわれている方から、「メンタルクリニックに行くのは少し怖い」という声をよく聞きます。

最初から「メンタルの問題です」と構える必要はありません。「体の不調で内科に行ったが、異常なしと言われた。ストレスが関係しているかもしれないと思っている」それだけで十分です。その話から一緒に考えていきます。

こんなサインがあったら、早めの相談を

以下に当てはまる方は、一度メンタルクリニックへの相談を検討してみてください。

  • 体の不調が2週間以上続いているが、内科で異常なしと言われた
  • 複数の科を受診したが、どこでも「問題なし」だった
  • 体の症状に加えて、気分の落ち込みや無気力感もある
  • 眠れない・眠りが浅い日が続いている
  • 「ストレスかも」と自分でも感じているが、どうしたらいいかわからない
  • 仕事や家事に支障が出てきた
  • 「消えたい」「消えてしまえばいい」という気持ちが頭をよぎる

最後の項目については、早急な受診をお勧めします。そういった気持ちが出てきているときは、体だけでなく、こころが相当疲弊しているサインです。

体からのSOSを、見て見ぬふりにしないために

日本では、こころの不調を「気の持ちよう」「根性が足りない」と片付けてしまう文化がまだ根強く残っています。特に40〜70代の方にとって、「精神科に行く=恥ずかしいこと」という感覚が残っている場合もあります。

でも、体は正直です。

検査で出ない不調が続いているとき、体はこころのSOSを代わりに伝えようとしているのかもしれません。そのサインを「またこれか」と流すのではなく、「何かのメッセージかもしれない」と受け取ってみてください。

治療は、受診してはじめてスタートします。「行こうかどうか迷っている」という段階でも、まずは相談だけでも構いません。

さんメンタルクリニックは、市川市・浦安市・船橋市・江戸川区を中心とした地域の方々の「こころと体の不調」に向き合っています。内科で解決しなかった症状も、ぜひ一度ご相談ください。

さんメンタルクリニックはWEB予約が可能です

ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も承っております。初診の方もWEBから簡単にご予約いただけます。

【WEB予約はこちら】 

https://patient.digikar-smart.jp/institutions/e0aaecf1-89fe-4b9e-9189-5f2da886eb0c/reserve

※24時間受付可能です。

【著者プロフィール】

さんメンタルクリニック院長 宇谷悦子

経歴

  • 鹿児島大学医学部医学科卒業
  • 鹿児島大学医学部眼科入局
  • 医師免許取得
  • 島根大学医学部精神医学講座入局
  • 島根大学医学部附属病院 外来医長 リエゾン医/緩和ケアチーム 兼任
  • 特定医療法人恵和会 石東病院 診療部長
  • 大田市立病院 非常勤医
  • 島根県央保健所こころの相談
  • 大田市自死対策委員
  • 南行徳メンタルクリニック副院長
  • さんメンタルクリニック院長

資格・所属学会

  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会

本記事は、医療機関の経営支援・Web戦略支援を専門とする「株式会社C&D Hub」の取材・編集協力のもと作成しています。

一覧に戻る
オンライン予約