大人のADHD
ADHD(注意欠如・多動性障害)は、子どもだけの疾患ではありません。 大人になっても不注意・多動・衝動性の症状が続き、 仕事や日常生活に支障をきたすケースが多くあります。 適切な診断と治療によって、生活の質を大きく改善できます。
大人のADHDとは
ADHDは発達障害の一つで、脳の前頭前野機能に関わる神経発達の偏りが原因とされています。 子どもの頃から症状があることが多いですが、大人になってから初めて診断されるケースも少なくありません。 成人では多動症状は目立たなくなることが多いですが、不注意症状は持続します。
「だらしない」「やる気がない」「努力が足りない」と周囲から誤解されやすいですが、 これはADHDという脳の特性によるものです。自己肯定感が低くなりやすく、 うつ病や不安障害を合併しやすい面もあります。
大人のADHDの主な症状
不注意の症状
- 細かいことへの注意が続かず、ミスが多い
- 課題や仕事を最後まで仕上げられない
- 物事を整理するのが苦手、部屋が片付けられない
- 物をよくなくす・忘れ物が多い
- 締め切りを守るのが難しい
- 気が散りやすく、集中力が続かない
多動・衝動性の症状
- じっとしているのが苦手、落ち着きがない
- 考えずに行動してしまう(衝動買い・発言など)
- 会話中に割り込んでしまう
- 待つことが苦手
- 感情的になりやすい
診断・治療方法
ADHDの診断は、詳細な問診・発達歴の聴取・心理検査などを通じて行います。 診断には時間をかけた丁寧な評価が必要です。
治療には薬物療法(コンサータ・ストラテラ・インチュニブなど)と 非薬物療法(認知行動療法・コーチング・環境調整)があります。 薬物療法は注意力の改善に高い効果があります。 また、自分の特性を理解し、生活上の工夫(メモ・リマインダーの活用など)も重要です。